バキ道に登場した大相軍団の6人の力士たちについて、誰がモデルなのかをその理由も含めて詳しく解説します。
また各力士の得意技や取り組みがよくわかる、名勝負動画も併せて紹介。
この記事を読んでからバキ道を読み返せば、バキ道がさらに楽しめますよ。
これまでのバキシリーズで登場した力士と言えば横綱・金竜山(貴乃花がモデル)や、龍金剛(プロレスラー久隅公平と対戦)ぐらいでしたが、今シリーズ『バキ道』では大相撲力士たちが続々と登場。
中でも注目したいのが大相撲協会の理事長が、バキ軍団(地下闘技場チーム)と戦うために選抜した6人の幕内力士たちです。
彼らのことは1人あたり1話以上をかけてじっくりと紹介しており、間違いなく今シリーズの主要キャラクター。
そのため彼ら6人の力士達を知っておってくと、より一層バキ道を楽しめます。
今回の記事はそんな6人の幕内力士たちのプロフィール・特徴、モデルとなった実在力士、マイナー格闘技軍団との試合の様子紹介します。
1.日本最大最高のブランドたる横綱・零鵬
引用元:バキ道 (著)板垣恵介
大相撲軍団の1人目の力士が横綱・零鵬(れいほう)。
- 四股名:零鵬(れいほう)
- 番付:横綱
- 身長:195㎝
- 体重:160㎏
見た目・名前・番付からもわかるように、明らかに横綱・白鵬がモデルの力士。
バキシリーズではこれまで次の2人の横綱が登場しました。
- 金竜山(今シリーズでも登場)
- 竜金剛
彼ら2人の横綱と比較しても零鵬は只者じゃない風格があり、今作では明らかに強キャラポジション。
おそらく2代目・野見宿禰(のみのすくね)か主人公の範馬刃牙と試合うキャラでしょう。
ちなみに徳川のじっちゃんが連れて来たマイナー格闘技軍団(通称カオス軍団)との対戦では、岩浪混沌(いわなみかおす)の全力バックハンドブローを喰らっても、ビクともしない打たれ強さも持っています。
その岩浪を櫓投げ(やぐらなげ)で地面に顔面から叩きつけてKO勝利。
なお櫓投げは相撲の決まり手では珍しい技ですが、零鵬のモデルである横綱・白鵬も実際の大相撲で2015年の九州場所で使用しました。
動画右手が零鵬のモデルとなった白鵬。
3:25付近で土俵際に追い詰められてから、やぐら投げが炸裂します。
使う技まで同じとか零鵬のモデルは白鵬で間違いなさそうですね。そもそも顔が似すぎているので一目瞭然ですが笑
本シリーズのボスキャラ・野見宿禰と横綱・零鵬のどちらが強いかについては、次の記事で詳しく考察しています。
読んでいただければスクネの圧倒的な強さがわかので、ぜひチェックしてみてください。
2.小兵なのにバカ怪力な小結・炎
引用元:バキ道 (著)板垣恵介
大相撲軍団の2人目は小結・炎(ほのお)。
- 四股名:炎(ほのお)
- 番付:小結
- 身長:165㎝
- 体重:97㎏
キリっとした端正なルックスで165㎝という小柄な体型と四股名から判断するに、炎鵬(えんほう)がモデルだと推測できます。
炎鵬は168㎝・99kgなので、炎と体型もほぼ同じ。若干、バキ道の炎が小さいくらいです。
ちなみに大相撲の新弟子検査の合格基準は167cmなので、普通に検査を受ければ炎は不合格。
おそらく頭を殴って、たんこぶを作ってクリアしたのでしょう。そう考えると、なかなかの苦労人力士ですね。
マイナー地下格闘技軍団との対戦では、空手出身の総合格闘家・貝沼文也(かいぬまふみや)を裏投げで地面に背中から叩きつけてKO勝利(その後、貝沼は入院)。
小兵にも関わらず、とんでもない怪力っぷりを見せつけました。
あと炎のモデルの炎鵬と白鵬(零鵬のモデル)の同門対決が激熱なので、ぜひ見てください!
白鵬が完全に炎鵬をなめているのですが、最後にとんでもない展開が待っています。
天内悠を彷彿とさせる美少年フェイスは最近のバキでは珍しいので、今後の活躍を期待したいです。
3.ジャックハンマーよりもデカいぞ!大関・巨鯨
引用元:バキ道 (著)板垣恵介
3人目の大相撲軍団の力士は巨鯨(きょげい)。
- 四股名:巨鯨(巨鯨)
- 番付:大関
- 身長:231㎝
- 体重:290㎏
体重が290キロもあるズバ抜けた体重に浅黒い肌。おそらくハワイ出身の昭和の巨漢大関・小錦(こにしき)が巨鯨のモデルです。顔的には武蔵丸にも似ていますが。
ただ巨鯨が大きいのは何も体重だけじゃありません。身長も231㎝とバカデカい!
骨延長手術をした後のジャック・ハンマーですら213㎝なので、それよりも約20㎝もビッグサイズ。いかに巨鯨が大型力士であるかがわかります。
さすが巨大な鯨(クジラ)という四股名だけあります笑
そして巨鯨が対戦した相手が総合格闘家・猪田火飲(いのたかのん)。彼も110kgとヘビー級の格闘家ではありますが、巨鯨の前ではもはやただの小人。
突き一発で壁まで吹き飛ばされて、失神KOで試合は決着しました。
ちなみに巨鯨のモデルの小錦も突きの威力はとてもつもないです。
当時の横綱・千代の富士を突っ張りと諸手押しだけで簡単に押し出してしまいますから笑
4.博士が異名!相撲マスター関脇・猛剣
引用元:バキ道 (著)板垣恵介
大相撲軍団4人目の力士は関脇・猛剣(たけつるぎ)。
- 四股名:猛剣(たけつるぎ)
- 番付:関脇
- 身長:177㎝
- 体重:181㎏
相撲協会の理事長が相撲マスターというほど、相撲を知り尽くした男です。ニックネームは『博士』『匠』。
顔は無表情で怖いけど、博士ってかわいいニックネームなのはギャップ萌え。
猛剣のモデルは元関脇の安美錦(あみにしき)です。
安美錦は多彩な技で知られた名関脇。技のデパートと呼ばれた舞の海の「34手」をはるかに越える、生涯決まり手数は「45手」を誇ります(白鵬が「41手」だからそのさらに上です)。
安美錦は猛剣と同じく相撲の技を知り尽くした『博士』ともと言える存在。さらに最高位も関脇という点も共通しています。
また猛剣のモデルの安美錦は上位キラーとも呼ばれ、多彩な技で番付上位陣をなぎ倒しました。
零鵬のモデルとなった白鵬も彼に下手投げでぶん投げられています(動画1:00付近)。
そんな猛剣の対戦相手は桑田巧美(くわたたくみ)。柔道日本代表が彼に寝技・締め技・関節技のコーチをしてもらうほどの組み技の達人です。
つまり対戦相手の桑田も猛剣と同じく『博士』なわけです。言うならば博士VS博士の戦い。
なお試合は桑田の関節技が猛剣には一切通用せず(もはや予想通り)、逆に肘関節を極められて病院送り。
桑田は重度の剥離骨折で全治7ヶ月の重症となりました。
全治7ヶ月とか相撲博士さん、おそろしすぎるよぉ…。
5.両国のつっぱり野郎・鯱鉾(しゃちほこ)
引用元:バキ道 (著)板垣恵介
大相撲軍団の5人目の力士は前頭筆頭・鯱鉾(しゃちほこ)。
- 四股名:鯱鉾(しゃちほこ)
- 番付:前頭筆頭
- 身長:190㎝
- 体重:151㎏
彼のモデルの候補として挙げられるのは巴富士(ともえふじ)。
巴富士は191㎝・151㎏と体型が鯱鉾とほぼ同じ。また活躍した時代が1980年代後半から1990年代と他のモデルとなった力士達(小錦・安芸乃島・貴乃花)と一致します。
ただ四股名に関しては、間違いなく逆鉾(さかほこ)から取っているでしょう。逆鉾と鯱鉾は名前が似すぎていますからね。
鯱鉾のモデルは僕はわからなかったので、ツイッターのフォロワーさんに教えていただきました。ありがとうございます!
金竜山のモデルとなった貴乃花(貴ノ花)と巴富士との一戦。
逆転のうっちゃりで巴富士が勝利します。
『両国のつっぱり野郎』という徳川のじっちゃんが「昭和かよ」と驚くほどダサいあだ名をつけられている彼ですが、その強さは本物。
リーチが長くて突っ張りが強すぎるため相手がまわしを簡単に取れず、『角界一まわしの遠い男』とライバル力士からも恐れられてるほど。
彼の対戦相手はアーロン村瀬。レスリング出身ながらパンチがべらぼうに強く、これまでの試合を全てパンチでKO勝利してきた男。
つまりこの試合は完全な打撃対決。
試合が始まると双方お互いに張り手とパンチの応酬。ただしアーロンの顔面に鯱鉾の突きが決まってからは、完全に鯱鉾の流れに。
あとは張り手・突きとやりたい放題。アーロンはそのまま殴られ続けて失神KOで試合は決着しました。
6.金星18個!最強の関脇・獅子丸
引用元:バキ道 (著)板垣恵介
大相撲軍団の最後の6人目は関脇・獅子丸(ししまる)。
- 四股名:獅子丸(ししまる)
- 番付:関脇
- 身長:231㎝
- 体重:290㎏
関脇でありながら三度の幕内優勝、さらには18個の金星(平幕力士が横綱に勝つこと)を記録している力士です。
金星1位の記録(16個)を持っており、最高位が同じく関脇の安芸乃島(あきのしま)がモデルだと思われます。
ただ獅子丸の顔に関しては千代大海に似てるので、ルックスだけは彼をモチーフにしたのかもしれません。
なお獅子丸は理事長もケガさえなければ横綱だったと認めるほどの強者。『史上最強の関脇』の異名を持つだけありますね。
にしても角界の人たち、『相撲マスター』『角界一まわしの遠い男』とか異名付けるが好きすぎでしょ。
なお前述したジャックハンマーよりもデカい超大型力士・巨鯨、彼を投げたのは横綱・零鵬とこの獅子丸の2人だけです。
ちなみに獅子丸のモデルだと思われる安芸乃島は、巨鯨のモデルである小錦にめっぽう強く、現役時代は小錦キラーと呼ばれていました。
そのあたりの設定も被せてくるとは、板垣先生さすがです!
なお下記の動画では小錦(巨鯨のモデル)VS安芸乃島(獅子丸のモデル)の取り組みをチェックできます。安芸乃島がいとも簡単に勝つのでまぁ見てください。
なんかこう聞くと、獅子丸がめっちゃ強そうで期待できますね。
彼の対戦相手は宮入暦三(みやいりれきぞう)。アゴやこめかみを狙った急所攻撃が得意なピンポイントヒッターです。
試合が始まると予想外の展開が起こります。
なんとこれまで圧勝に次ぐ圧勝だった力士軍団が初めて膝をつくのです。
宮入のアゴへの前蹴り→こめかみへのフックパンチでガクンと膝をついて、彼の腰にしがみつく獅子丸。
おいおい最強の関脇なのに、宮入パイセンに瞬殺されてますやん…。
と思った瞬間、しがみついて腰をサバ折りで砕いてKO。宮入は脊髄損傷の重症を負いました。
「え?力士なのに膝ついてもいいの?」と普通に思いましたが、まぁバキなので、そんな細かいことは抜きにしましょう!
【番外1】ストリートファイトで野見宿禰に負けた大関は高安
ここまでに協会理事長が連れて来た6人の精鋭力士達を紹介しましたが、もう一人実は登場した力士がいます。
それは路上で野見宿禰(のみのすくね)にストリートファイトを挑んだ大関。
引用元:バキ道 (著)板垣恵介
紹介されたのは番付のみだけ。四股名は不明のまあ、スクネに片手で投げられた力士です。
彼のモデルは高安(たかやす)。
体毛に覆われた大柄体格(185㎝・180㎏)や最高位が大関な点も同じ。なんなら顔もたたずまいもそっくりです。
なおバキ道ではスクネにけちょんけちょんにやられた大関ですが、モデルの高安は突き・押しが得意な力強い力士です。
相手の攻めを受ける能力も高く、全力で突進してきた宇良の当たりにもビクともしません(左手・銀のまわし。6:30付近)。
さすが大関という貫禄。
このようにモデルとなった高安はホントは強くていい力士なんですよ!
ちなみに過去には元AKB48の秋元才加との交際報道もあったモテ力士でもあります。
恋人がアイドルとか羨ましいぞ!
【番外2】金竜山のモデルはガチンコ名横綱の貴乃花
引用元:バキ道 (著)板垣恵介
バキ道に登場する主要キャラの1人である金竜山(きんりゅうざん)。グラップラー刃牙(バキ1stシリーズ)の最大トーナメント編に登場し、本部以蔵を小指1本で投げ飛ばしたあの金竜山。
彼がバキ道では大相撲を知る解説ポジションで大活躍。徳川のじっちゃんに、野見宿禰の稽古についてとてもわかりやすく解説をしまくっています。
彼がいなければスクネの四股(およびその他の稽古)の何がすごいのかがよくわからなかったので、読者にとっても大変ありがたい存在です。
そんな名解説役の金竜山のモデルはガチンコ相撲(八百長無し)で知られる平成の名横綱の貴乃花(貴ノ花)。
もう顔がそっくりな上に、バキの世界では金竜山がガチ横綱と言われてるぐらいなので、彼のモデルは貴乃花で間違いありません。
動画は稀代のヒール力士・朝青龍(大関時代)とのガチ相撲
本気と本気のぶつかり合いの相撲とは、かくも美しいものかと感動すら覚えます。
日本人力士を舐め腐っていた朝青龍に対して、日本人にも強い力士がいることを知らしめた貴乃花に対しての会場の声援もすごいです。
ちなみにこの時、貴乃花は満身創痍。引退ギリギリ一歩手前の身体状態にも関わらず、とてつもない精神力で日本人横綱の強さを見せつけてくれました。
まとめ
今回の記事では相撲軍団6名(+2人)のプロフィールや特徴、さらに試合の様子について紹介しました。
- 横綱・零鵬(白鵬)
- 小結・炎(炎鵬)
- 大関・巨鯨(小錦)
- 関脇・猛剣(安美錦)
- 前頭筆頭・鯱鉾(巴富士)
- 関脇・獅子丸(安芸乃島)
- 四股名不明の大関(高安)
- 元横綱・金竜山(貴乃花)
戦いっぷりやたたずまい見る限り、6人の中では零鵬の強さが圧倒的。彼らの中で最強の力士は間違いなく零鵬でしょう。
ただ正直な話、彼らで刃牙軍団(バキ、愚地独歩、愚地克己、渋川剛気、花山薫、野見宿禰)の6人に勝てそうか言われると、全くそんな気はしません。
唯一勝てそうだった克己も、烈海王の腕を移植されて強キャラへの変貌を遂げそうなので、相撲軍団も6戦全敗もありそうですね笑
バキ道のネタバレ感想・あらすじは次の記事でまとめてチェックできます。
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コメント
獅子丸は崩れてるけど膝ついてないですよ!
それやったら力士はもう闘いませんw
獅子丸はギリギリ膝をつかず踏みとどまってたね。